Google ドライブにアップロードされたファイルや、Google ドキュメントで作成されたファイルはすべて、転送中も保管時も AES256 ビット暗号化で暗号化されます。機密情報の保護を強化するために、Workspace のクライアントサイド暗号化を使用して Google ドライブ、ドキュメント、スプレッドシート、スライドのファイルを暗号化することもできます(組織の設定で許可されている場合)。暗号化されたファイルには、通常のファイルにはない制限があります。PDF や .docx などのあらゆる形式の Google ドライブ ファイルを暗号化された Google ドライブ ファイルとしてアップロードし、暗号化された Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドを作成することもできます。
暗号化の詳細
暗号化とは、データを保護するために情報をエンコードするプロセスです。暗号化されたファイルを作成できるのは、管理者によって Workspace のクライアントサイド暗号化が有効になっており、本人確認が済んでいるユーザーのみです。暗号化されたファイルを共有されたユーザーは、誰でもそのファイル用の一意の暗号鍵を使用してファイルにアクセスできます。通常、コンテンツは転送時も保存時も暗号化されますが、クライアントサイド暗号化によってドメインの保護が強化されます。
暗号化されたファイルの相違点を確認する
- ドライブ内の暗号化されたファイルはロックアイコン
で識別できます。
- 暗号化されたファイルを同時に編集できるのは 1 人のみです。詳しくは、暗号化されたファイルでの共同作業についての説明をご覧ください。
- 暗号化されたファイルでは自動保存の動作が異なります。デバイスがアイドル状態になったり、ファイルの共有やファイルを閉じるといった別の操作を行ったりしない限り、5 分ごとに自動保存が開始されます。
- 保存されていないファイルを終了しようとすると、警告が表示されます。保存していない変更内容が失われるのを防ぐには、[キャンセル] をクリックします。もう一度終了する頃には、ファイルは保存されているはずです。
- 自動保存には次の 3 つのステータスがあります。
- 保存の待機中: 自動保存のトリガーまたは 5 分タイマーの待機中です。
- 保存中: 保存中です。ファイルは引き続き編集できます。
- ドライブに保存済み: ファイルは変更されておらず、お使いの版は最新の状態です。
- 暗号化されたファイルを作成するには、さまざまな方法があります。暗号化されたファイルを作成またはコピーする方法については、以下をご覧ください。
- 暗号化されたファイルにアクセスする際、別の SSO サービスにログインするよう管理者が設定している場合があります。その場合、組織の IDP と、Google ドライブ、ドキュメント、スプレッドシート、スライドで使用する Google アカウントの両方にログインする必要があります。
- Google ドキュメントでは印刷が可能ですが、スプレッドシートやスライドでは印刷できません。
- (ベータ版)Google スプレッドシート ファイルを Excel ファイルにエクスポートできます。[ファイル]
[ダウンロード] を選択してください。
- 暗号化されたファイルの変更履歴は、最大で 100 版まで保持されます。100 版を超えると、重要性の低い版が自動的に削除されます。名前付きの版はまだご利用いただけません。
- 暗号化された Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドの最大サイズは 100 MB です。暗号化された Google ドライブ ファイルのサイズに制限はありません。
- 各ドキュメントに挿入できる画像の最大数: 3,000 個。
- 個々の画像サイズの上限は 1 MB です。
暗号化されたファイルで利用できないものを確認する
暗号化されたファイルでは、次の操作を行えません。
- Office ファイルの編集モードにアクセスする
- コメントする
- モバイルアプリを使用して、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドを編集する
- スプレッドシートで外部呼び出しを行う関数を使用する
- Microsoft Office ファイルを Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドに読み込む
- 特定のツール(スペルチェック、文法チェック、ドキュメントの翻訳や比較、音声入力、アドオンなど)を使用する
- Google ドライブ ファイル(Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド以外)でファイル プレビューを使用する
- 暗号化されたファイルにオフラインでアクセスする
暗号化されたファイルの作成またはコピー
暗号化されたファイルは、追加の手順を踏むことで作成、コピーできます。
暗号化されたファイルを新規作成する
暗号化されたドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションを新規作成するには、次のいずれかを行います。
Google ドライブから:
- drive.google.com にアクセスします。
- 左上の新規アイコン
をクリックします。
- ドキュメント、スプレッドシート、スライドの横にあるいずれかの矢印にカーソルを合わせる
[空白のドキュメント]、[空白のスプレッドシート]、または [空白のプレゼンテーション] をクリックします。
- [暗号化された新規ドキュメント] ウィンドウで、[作成] をクリックします。
Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドから:
- Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドのいずれかを開きます。
- 上部の [ファイル] をクリックします。
- [新規] にカーソルを合わせる
[暗号化された新規ドキュメント]、[暗号化された新規スプレッドシート]、または [暗号化されたプレゼンテーション] をクリックします。
- [暗号化された新規ドキュメント] ウィンドウで、[作成] をクリックします。
暗号化された新規ファイルをアップロードするには:
- drive.google.com にアクセスします。
- 左上の新規アイコン
をクリックします。
- [ファイルのアップロード] の横の矢印にカーソルを合わせる
[ファイルを暗号化してアップロード] をクリックします。
暗号化されたファイルをコピーするには、ファイルを右クリックかダブルクリックして [コピーを作成] を選択します。また、暗号化されていないファイルの [暗号化されたコピーを作成] したり、暗号化されたファイルの [復号されたコピーを作成] したりもできます。注: 現在のところ、この機能はドライブ ファイルでのみご利用いただけます(ドキュメント、スプレッドシート、スライドではご利用いただけません)。
ヒント: 共有フォルダに暗号化されたファイルを新規作成した場合、そのファイルにはフォルダと同じアクセス権が付与されます。
暗号化に関する注意事項
- 暗号化を使用できるグループと個人は、ドメイン管理者によって管理されます。暗号化が無効になっている場所にファイルを移動する場合、または新しい場所で暗号化を有効にする場合は、管理者にお問い合わせください。
- 暗号化することで、組織をより強固に保護できます。ファイルはエンドツーエンドおよびクライアント間で暗号化され、Google では復号できません。次の点にご注意ください。
- パソコンで十分な権限を付与されているアプリケーション(Chrome 拡張機能など)では、暗号化されたファイルを表示したり、ファイルの内容を流出させたりする可能性があります。
- 暗号化したファイルを画面に表示した場合、他のユーザーに見られる可能性があります。
- クライアントサイドで暗号化されたファイルを開くにはログインし直す必要がありますが、その頻度は管理者によって指定されます。何度もログインする必要がある場合は、管理者にお問い合わせください。
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